監督 伊丹十三
脚本 伊丹十三
出演 宮本信子
津川雅彦
山崎務


★あらすじ★


港町税務署に勤務する板倉亮子(宮本信子)は税務調査官で、パチンコ店の所得隠しや老夫婦が経営する食品スーパーの売上計上漏れの指摘など地味な仕事を続けていた。



ある日、板倉は一軒のラブホテルに目をつけ、そこのオーナーである権藤英樹(山崎務)が売上金をごまかしているのではないかと調査を開始する。権藤は実業家で、息子の太郎と内縁の妻・杉野光子がおり、巧みな手口で脱税をしている相手だった。 


強制調査権限のない税務署の業務の限界もあり、板倉は巧妙に仕組まれた権藤の脱税を暴くことが出来ずにいた。


んなとき、板倉は国税局査察部(「マルサ」)に引き抜かれる。マルサとして板倉は上司の花村(津川雅彦)と組んで権藤を再び調べることになる。
そんな中、権藤に捨てられた愛人・剣持和江がマルサに密告の電話を入れた。



彼の現愛人である鳥飼久美子が毎朝捨てるゴミの袋の中身を調べるため、板倉は大雨の中ゴミの山を漁り、やっとの思いで証拠書類を見つけ出した。
こうして権藤邸をガサ入れする日が決まり、当日の朝、板倉は外出した光子の尾行を開始する。



時間になると花村たちが権藤邸に突入し、他の調査員は権藤の取引先の銀行や久美子のマンションに足を踏み入れた。
光子の見張りを交代して権藤邸に向かった板倉は権藤と喧嘩して大金を持って飛び出た太郎を追いかけ彼をなぐさめる。 

板倉が太朗を連れて邸に戻ると、調査はほぼ完了して証拠が何も出ていない状態でした。花村は板倉に彼の目の動きを見ろと命令し、権藤に質問します。そして本棚に何かあると推定するも、調査は徒労に終わります。 


ところが疲れた板倉が立ち上がった拍子に本棚にぶつかると、壁が動き出して隠し部屋が現われ大金が出てきた。

同時刻、久美子の部屋では口紅に隠された多数の印鑑が発見される。さらに、自白した権藤から貸し金庫の鍵は光子が持っていると聞かされた花村は、彼女がいる美容室に向かい鍵を受け取った。
半年後、板倉の前に権藤が姿を現わします。権藤はまだ口を割っておらず、息子の件でお礼が言いたかったと話す。


権藤は板倉に自分の元で働かないかと尋ね、板倉は首を横に振った。そして板倉が以前忘れたハンカチを取り出し、権藤はナイフで自分の指を傷つけ滴る血でハンカチに残りの貸し金庫の暗号を記して板倉に渡し、権藤が静かに去っていく場面で物語は幕を閉じる。


★解説★

伊丹十三監督の女シリーズの第一弾。
宮本信子、津川雅彦、山崎務などの面々が織り成す社会派エンターテイメント。

邦画の中でも伊丹十三監督の作品は
観客を惹きつけるものがある。

それは、こだわりの演出ではないか。

この画像一つ取ってみても
別段変わった部分はないように見える。
ただ監督の立場になると拘っていると
私は勝手に思っている。
俳優の立ち位置なりを監督の拘りの
演出計算でこのカットが完成している
のではないか?

あと伊丹十三監督は脚本も手掛けている
ため、俳優の台詞も特徴的である。

強調したい場面の台詞は断言的な言葉で
ズバッとキメている。

それと、映画的な濡れ場シーン
泥臭く描いている。
良い意味で下品な画に仕上げている。
ただ其処に人間的性欲を感じる事が
出来る。

それは伊丹十三監督作品全てに
言える事のように思える。

実に魅力的であり惹きつけるものがある。


このような脚本や演出があり実力派の俳優陣が役柄を演じていることにより
より一層、伊丹作品が輝いて見える。

伊丹十三作品は全部好きです。

伊丹十三監督が亡くなられた事は
非常に残念でなりません。

伊丹作品はまだまだありますので
今後も記事にしていきます。